あなたの発電所、実は損していませんか?
太陽光発電所不具合事例集
パネルの汚れ ―土埃や花粉の堆積―

パネルの汚れは、軽微なものであれば雨に流されることも多いのですが、年月の経過により固着し徐々に蓄積します。
汚れの原因は、砂埃、黄砂、花粉、排気ガス、屋根置きの場合は排気ダクトからの油汚れなど、
発電所のおかれている環境により様々です。このようなパネルの汚れは、発電量を大幅に低下させる原因となります。
しかし、汚れ方の傾向は発電所ごとに異なり、ほとんどの発電所では、
汚れの状況や洗浄による改善効果を定量的に把握できていないのが実情です。
せっかく高いコストをかけて洗浄しても、タイミングを間違えると洗浄直後に汚れてしまい、
全くの無駄に終わるというケースさえあります。
上の写真は関東地方の屋根置きの発電所ですが、土埃とスギ花粉が堆積しパネルの端に汚れが固着してしまっています。
この時の発電状況を「Yield Vision」により分析すると、 晴れた日の「Yield Vision」デイリーレポートでは、
発電量の実績値が計算値(シミュレーション発電量)よりも、一日中低くなっていることがわかります。
またMonthlyレポートにより過去の発電量の性能を調べると、 毎年同じ時期に発電量が低下していることが判明しました。
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パネル汚損が発生した発電所のYield Vision デイリーレポート発電量実績値(赤)が計算値(青)を常に下回っている
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パネル汚損発生した発電所のYield Vision マンスリーレポート性能達成指数が同じ時期に徐々に低下している
「Yield Vision」のデイリーレポートとマンスリーレポートを活用すれば、
汚れによる損失量やパネル洗浄の必要性を確認することができます。
また、「Yield Vision」の有料オプションである詳細分析により、 確実に費用対効果のある洗浄時期を特定することも可能です。
過去のパネル汚損の傾向を詳細に分析することにより、 将来の汚れと損失額を予測します。
予測に基づき最も費用対効果が高い洗浄タイミングを提案しますので、 発電所の収益を確実に改善することができます。
この例の発電所の分析結果では、費用対効果が最も高い洗浄時期は5月の初旬であることが判明しており、
実際に分析結果に基づく洗浄を実践しています。
それに対し、1月を過ぎてパネルを洗浄すると、パネル洗浄の費用対効果が低く収益がマイナスとなることを示しています。